ピアニストにはいつも「自分の慣れ親しんだピアノではないピアノで演奏する必要がある」という難題がつきまといます。ミケランジェロやホロヴィッツなどは、愛用のピアノをどこにでも持参していたそうですが、それはレアなパターンであって、ピアノをどこにでも持ち運ぶというのは現実的ではありません。 音楽ホールなどが所有するピアノは、そのクオリティがバラバラです。ピアノによって鍵盤の触り心地や重さ、タッチ感、
続きを読むピアノの価格は大きさで決まる
「主に」ピアノのサイズによって、ピアノの価格は決まります。 サイズによって価格が上がるのはグランドピアノのケースですが、長い奥行きになればなるほど、長く低音域の弦を張ることが可能という利点があり、響板も大きいものにすることが可能になるので、それだけ表現に幅が出たり、音楽性に幅が出たりするようになります。 スタインウェイ社製のピアノは、コンサートホールの大半で採用されていますが、最も小さ
続きを読むピアノを選ぶ際のポイント
ピアノは高価なものですし、一度買えばそれを一生使い続けてもおかしくありません。ですから、一度弾いてみて自分に音色やタッチが合う一台を、しっかり時間を掛けて見つけ出すようにしましょう。 優れたピアノとは ・ピッチがどの音も正確で、正確なピッチをキープすることが可能なもの ・透明度が高く輝いた音色が出るもの ・音量が大きく、表現力が高いもの ・高音から低温までの幅が広く、音量や音
続きを読むピアノの手入れ
室内のコンディションは ピアノにとってベストな室内のコンディションは、人間にとってベストなコンディションと一緒です。激しい温度変化や、極端な乾燥や極端なジメジメは、ピアノの寿命を一気に縮めることになります。 ピアノにとってベストな湿度は50~70パーセント程度、温度は15~25度くらいであるとされています。もちろん、埃、湿気、直射日光などに可能な限り晒さないようにすることも大事です
続きを読むピアノの寿命に関して
ピアノの寿命については様々な捉え方をする事ができますが、日本産のピアノについては「人間とだいだい一緒」と理解しておくと良いと思います。 日本人は平均80歳くらい生きますが、100歳以上生きる人もいますし、疾患や不摂生などのせいで30~40歳くらいで亡くなってしまう人もいます。ピアノもこれと一緒で「○○年くらい」と断言するのは不可能です。そして、ピアノの場合は人間とは異なり、「オーバーホール」
続きを読むピアノ調律の必要性とは?
調律を怠ると、ピアノは劣化してしまいます。なぜならピアノ調律では、音程の確認だけでなく、ピアノの中の点検なども行われるからです。車の整備のようなものだと考えて構いません。 ピアノを弾く人間がいて、ピアノを点検する人間がいてこそ、ピアノは長持ちするのです。弾かないだけならそれほど問題はありませんが、その上ピアノ調律までしないとなると、ピアノの寿命は一気に縮まってしまいます。ピアノの調律は毎月行
続きを読む昔のピアノに関して
「アマデウス」の時代 かの有名なモーツァルトを題材にした「アマデウス」という映画には、ピアノ、ターフェルクラヴィア、チェンバロといった3種の鍵盤楽器が出てきまして、私達はそこから、1700年代の楽器の変遷を感じ取る事ができます。 アマデウスのワンシーンとして、モーツァルトの家から、屋外コンサートに備えて、ピアノを5~6名で運び出す場面があるのですが、今のピアノは300~400kgく
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