本番ではゆっくり引き出すのがポイント

練習でピアノを上手く演奏できても、本番では実力を出し切れない方も多いです。本番でも実力を発揮するためのコツは色々存在しますが、その中に「ゆっくり弾き出す」というものがあります。

ゆっくり弾き出すのが大事

入りからハイスピードな曲の場合でも、テンポを多少下げて、ゆっくりと弾き出すのです。一例として、モーツァルトのピアノソナタ第一楽章等は、初めから終わりまでテンポはほぼ一定です。となると「ゆっくり弾き出して、ペースを上げていくのは変なのでは?」と感じるかもしれませんが、それを少しだけやるのです。

演奏というものは、自分が気付かないうちに速くなっていくものです。心拍数の上昇に伴い、指の動作もいつの間にか速くなるのです。観客としても、やり過ぎでないのであれば多少速くなったところで何とも思いません。反対に、スローテンポになっていくのはかなり気に掛かります。

ですから、テンポが一定の曲の場合でも、最初は自分の調子を見るようなイメージで、多少ゆっくり弾き出して、自分のコンディションが分かったら、そのまま普段のテンポまで上げていくようにしましょう。

指慣らしを重視しましょう

直前のリハーサル無しで、観客の前で演奏するというのはかなり困難なことです。ですから、気持ちをリラックスさせたり、指慣らしの意味合いのある準備運動をしたりすることが大事だと言われています。

ただ、一般人のピアノ発表の場合は、プロのピアニストのコンサートなどとは異なり、事前のリハーサルができることはほとんどありませんし、本番でも複数の曲は演奏せずに、1曲で終わる場合が大半だと思います。これは、趣味の範囲でピアノを楽しむ方にとって付き物の悩みであると言えそうです。

さて、仮に2曲弾ける場合に有効となってくる対策をお伝えしておきます。まず1曲目には、初見でも演奏できそうなくらいに容易で、少しゆっくりとしたゆとりのある曲を選ぶようにしましょう。それを準備運動にもなるように演奏して、2曲目に本命の曲を持ってくると良いでしょう。

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