ピアノを弾く際は腕や手首のよけいな力を抜く

プロのピアノ演奏者は、1日8時間前後は平気でピアノの練習をすると言われています。それだけ聞くとビックリするかもしれませんが、冷静に考えればそれくらいの時間は必要です。理由として、コンサートの自分の演奏の時間が1時間~1時間半ほどあるとすれば、8時間あったところで、1曲当たり数回しか練習することが叶わないからです。

さて、話は変わりますが、なぜそこまで長くピアノの練習を継続することが可能なのでしょうか。それは、手首や腕に妙な力が入っていないからです。

ピアノを弾いているときに手首や腕に変な力が入っていると、筋肉がだんだんだるくなってきて、そのうちピアノを演奏できなくなります。そうした習慣が染みついてしまうと筋肉痛になって、翌日もろくにピアノの練習ができなくなったり、腱鞘炎になって指が動作しなくなる恐れもあります。ですから、とにかく変な力は入れないようにしましょう。

また、ピアノは一度鍵盤を押せば、そこからはどれほど強大な力を加えようが、音量がアップすることはありません。「鍵盤を押すその一瞬」だけ力を入れればそれでいいのです。

ですから、適切なタイミングに適切な大きさの力を入れて、それ以外のタイミングでは力を込めないようにするのが、セオリーとなります。プロのピアノ演奏者には、この技術も当然高いレベルで備わっています。

基本的には腕に力を入れませんが、適切なタイミングでのみ力を入れるのです。つまりピアノは、ある意味省エネな楽器なのかもしれませんね。だからこそ、長時間練習することができるのです。

手首や腕に変な力を入れないためにはどうすれば良い?

いつも力を抜いておくように心掛けましょう。そして、手首をしなやかに柔軟に動かせるようにしていきましょう。もちろん完全に力を入れないわけではありませんが、鍵盤を押さえる際は「腕の重さで押す」ようなイメージを持ちましょう。でも、これは案外難しいことです。「妙な力を入れないようにする」のは、全ピアノ実践者にとって最大の壁になるはずです。

これに関しては「この練習方法さえ行えば」というような都合のいいものは存在しません。自分で様々に考えて調節しつつ、ピアノの練習を繰り返していくより他ありません。

そして、実際に力を抜くことが可能になった折には、非常に演奏しやすくなっていて、ビックリするはずです。

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