動画の真似は上達を妨げるもの

ピアノの練習において、楽譜を見ずにムービーを見て真似をするですとか、耳で記憶して練習するというのは良くありません。楽譜には作曲者の感情も入っていますし、より現実的な事を言えば、演奏に必要な色々な情報も入っています。やはり楽譜を読めなければ、ピアノ演奏を上達させる事はできません。

初見と譜読みはピアノを弾く人間にとって大事です

「初見」とは、未経験の曲を弾く事。そして「譜読み」とは、楽譜を読む事を指します。楽譜を自力で読んで、リズムを掴む事ができないままでは、何年たっても初心者レベルを抜け出せません。

ですから、母親などに楽譜の内容を教わり過ぎるというのも考え物です。

こんな譜読みは止めよう

楽譜を読みつつ演奏する事が出来ても、「レが人差し指で……ドが親指で……」などと、指番号を頼りに何も考えずに演奏していると、やはりピアノ初心者を抜け出せません。また、楽譜に「ドレミ……」などと書き込むのも厳禁です。これは、言うなればカタカナに平仮名でルビを入れているようなものであり、譜読みが遅くなりますし、譜読みの能力も上昇しません。

ですから最初は大変かもしれませんが、「中央のド」など自身が絶対に分かる音符を基準にしていくようにしましょう。そうしていく内に、平仮名を読むのと同じくらいの感覚で、あらゆる位置の音符がどの音階を指しているのかが分かるようになります。ただし、一定以上の月日を要するという事は覚えておきましょう。

初見力をアップさせる

容易な曲を多く演奏する事で効率良く初見力をアップさせる事が可能です。反対に、最初から難しい曲にチャレンジしてもピアノの初見力は向上しないと言われています。また、暗譜以外では演奏できない(楽譜を読む事は可能でも、手元を見ないと演奏できない)というのも大変良くありません。

ピアノの楽譜には色々な情報が詰まっていますので、何百回も弾いてようやく見えてくるような部分もあります。ですから、手元だけを見て(楽譜を見ないで)練習するというのは厳禁なのです。

そして、音符は単純に音階を示すものでもありますが、2分音符や4分音符など、音の長さを表すものでもあります。休符や色々な長さの音符の組み合わせにより、「曲」が生まれるのです。

リズムをパターンとして理解していくと、非常に初見が速くなります。楽典のワークで楽譜の読み方を学習する事が可能ですので、是非取り組んでみて下さい。

音感を養う

ムービー等を耳コピして楽譜を見ずに練習するというのは、先ほど言いました通り良くありませんが、耳コピには音感を養えるという利点もあります。

楽譜を読みつつ演奏するのであれば、その間は鍵盤を確認できません。となると、自分がピアノから出している音と、楽譜が示している音が一緒なのかを、一瞬で判別できるような能力も必要になってくると言えます。

これを逐一目視してチェックしているようでは、ピアノの演奏は成り立ちません。

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